外国通貨での決済・外貨交換
2026/08/31
外貨取引で生じた為替差益に対する課税について、所得税法に具体的な定めがありません。その一方で、「外国通貨を別の外貨に交換した際に円換算で為替差益が生じた場合、所得税を課すのは適法」との最高裁判断(2026年6月16日、第3小法廷)が示されました。
原則は、「取得時の経済的価値を上回る部分を円換算して、実現した利得(雑所得)として申告します。保有する外貨を別の外貨へ交換したり、同一通貨建ての株や債券を購入したりする取引でも、為替差益が生じたら申告が必要です。
しかし、そうは言っても、国内の投資家が、複数の金融機関と投資一任契約を締結して資産運用を行っているケースや、円をドル建てステーブルコイン(暗号資産)に替えた上で、外国有価証券の購入代金を支払うケースなど、外国通貨での資産運用は多種多様になってきています。そして、為替相場は刻一刻と変動するので、これらの取引のたびに、外国通貨の円建ての取得単価ばかりでなく、決済や交換に係る円換算レートも特定し、計算することが必要です。
その負担は決して小さいものではありません。国は納税者の利便性を考慮し、一定期間の為替レートの平均値を用いる計算法などを、早期に導入すべきと思います。

