書面添付制度
2026/06/11
書面添付制度は、税務のプロである税理士に与えられた権利です。「書面」とは、税理士が作成・関与した確定申告書について、その内容の信頼性を裏付けるべき事実などを記載したもので、申告書に添付して提出します。そこには、申告書の作成に関して、①具体的な計算・集計・整理・監査の仕方、②大きな増減理由などの調査の過程、③正しい判断と考える理由、④納税者からの相談内容、などが記載されます。
この制度によって、申告書がより正確に作成されることになり、税務調査のリスクを軽減するとともに、納税者の信頼性を向上させるというメリットがあります。また、税務署は、当該申告書について実地調査(税務署の調査官が納税者の事務所を訪問して行う調査)の事前通知を出す前に、添付書面に記載した事項に関する税理士の意見を聴取することになっています。この意見聴取で税務署側の疑問点が解消した場合は実地調査が行われなくなるばかりでなく、意見聴取時の質疑に応じて提出した修正申告書に対しては、加算税が課されることはありません。
一方で、デメリットは、税理士の手間(仕事量)・コストが増えることです。添付書面の内容の一部が事実と異なっており、そのことをあらかじめ知っていた場合は、厳しいペナルティが課せられます。つまり、より慎重な仕事が求められますので、税理士報酬を見直す際にはその影響も加味されるべきと思います。

