やまざき税理士事務所

プロ野球選手と税金(大谷選手)

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プロ野球選手と税金(大谷選手)

プロ野球選手と税金(大谷選手)

2024/01/22

大谷選手がフリーエージェントになり、プロスポーツ界史上最高額の7億ドルでドジャーズと契約しました。2024年からの10年間は毎年2百万ドルずつ、残りの6.8億ドルは2034年から10年間で受け取り、97%が後払いになります。「給与後払い」はアメリカでも日本でも違法ではありません。日本の労働基準法には「賃金支払いの原則」がありますが、労働者と事業主が合意した場合はこの限りではなく、労働者が希望する場合には前払いもできます。

 

そして気になるのが大谷選手の所得税の税額ですね。彼は年棒だけでなくスポンサー収入(2023年は35百万ドル)があります。それを合わせた全世界の収入に対して、アメリカの連邦税と州税が課せられます。いずれも最高税率が適用され、強制的な保険料を含めた税率は約53.75%です。こんな多額の納税者はめったにいませんので、国や州の税務当局にとっては彼が他に引っ越すことに神経を使うことになるでしょう。

 

将来、彼が日本の居住者になったら(アメリカの非居住者)、アメリカでは源泉徴収税(税率30%)が引かれ、日本では所得税・復興特別所得税・住民税(所得割)の合計(税率55.945%)から、当該外国税額を控除した額を支払うことになります。もし、モナコ、ドバイなどで居住権を取得して所得税がない国の居住者になれれば、その節税額はかなり大きいです。しかし、彼には引き続きお金にとらわれることなく、世界の多くのファンに夢を届けてくれることを期待したいですね!

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