消費税のインボイス制度【東京 品川 顧問税理士】
2022/12/05
来年(2023年10月)から「インボイス制度」が始まります。課税売上が年間1千万円以下なら消費税の申告・納付義務が免除されてきましたが、この制度により免税事業者であることをやめる方がよい場合が出てきます。
具体的には、インボイス(適格請求書)を発行しない事業者に対して、販売先が取引を減らしてくるときや消費税分の値引きの要求があるときに、インボイスが出せるように事業者登録(課税事業者の選択)をするケースです。
そのとき考えるべきは、利益の減少(今までの納めなくてもよかった消費税の部分)と、販売先に対して発行する請求書フォームの変更や消費税の確定申告の手間です。今まで通り免税事業者として販売を続ける場合との損得を比べることになります。
なお、販売先の大半が事業者ではなく消費者であれば、影響は小さいです。また、制度開始から6年間は「免税事業者からの仕入れに係る経過措置」が6年間あります(激変緩和の趣旨)ので、あまり慌てず取引先などの状況を見守ることも大事です。
インボイス制度の仕組みをしっかり把握した上で取引先との交渉を進める必要があり、また、納税予想による損得の試算も必要になってくるため、顧問税理士のアドバイスを受けながら課税事業者の選択を行うか否か検討することをお勧めします。