短期前払費用の特例
2026/03/15
前払費用は原則として損金の額に算入されませんが、「短期前払費用の特例」があります。この特例を使えば、前払費用のうち1年以内に「役務提供」を受ける場合に、支払時の損金として一括で費用計上ができますが、その適用には以下のような要件があります。
1.「役務提供」であること
雑誌の年間購読料や、定期的な物品購入については、役務提供ではないため、適用は認められません。
2.「役務提供」の内容が等質・等量であること
事務所の家賃や生命保険料については使えます。自賠責保険料については、自動車の登録時に3年分の支払いが強制されているため、1年超でも支払時に一括して損金処理ができます。一方で、税理士の顧問料は等質・等量のサービスではないため認められません。社宅の家賃は、従業員が支払うべき社宅使用料(会社の収益)と対応させる必要があるために適用できません。
3.契約に基づいて継続的に支払っていること
例えば、月払いの家賃を勝手に1年分支払ったとしても認められません。また、黒字の年だけ適用し、赤字の年はやめることはできません。
短期前払費用の特例の適用は、その年度で節税効果が出ますが、一旦採用すると年契約の支払管理が発生します。また、キャッシュフローへの影響(1年分の支払いは金額が大きい)や重要性の原則の検討も必要です。ご不明な点があれば、お近くの税理士にお問い合わせください。
